大室山は、静岡県伊東市にある、国の天然記念物に指定されている死火山です。映画「君の名は。」の風景にも似ていることで有名です!
大室山の基本情報
- 名称:大室山(おおむろやま)
- 住所:静岡県伊東市池672-2(車のナビは駐車場がおすすめ)
- URL:https://omuroyama.com/
- 営業時間:9時~16時か17時(季節による)
- 入場料:リフト代1000円
- タイプ:自然観光
電車とバス(またはタクシー)
伊東駅から「シャボテン公園・大室山行き」バスで40分(またはタクシーで20分)
伊豆高原駅から「シャボテン公園・大室山行き」バスで20分(またはタクシーで10分)
車
小田原ICから1時間30分
沼津ICから1時間
駐車場
あり(500台/無料)
大室山第一駐車場「静岡県伊東市富戸1317−13」
大室山とは?
静岡県伊東市に位置する、大室山(おおむろやま)は、標高580メートルの美しいシルエットを持つスコリア丘です。スコリア丘とは、火山活動によって噴出したスコリア(マグマが空中で冷え固まってできた多孔質の岩石)が火口の周囲に積み重なってできた、円錐形の小さな丘で、一般的に、スコリア丘は小規模な火山で、茶碗を伏せたような形をしているそうです。
大室山も、約4000年前の噴火によって形成された火山で、伊豆半島ジオパークにも認定されています。
諸説あるそうですが、大室の窪地が「大きな室」を連想させることから、大室山という名前がついたとされているそうです!
大室山と小室山
大室山の近くには小室山があります。違いを簡単にまとめてみました!私は行けませんでしたが、どちらも巡ってみるのもいいかもしれませんね!
項目 | 大室山 | 小室山 |
---|---|---|
標高 | 約580m | 約321m |
山の形 | お椀のような円錐形 | 丸くなだらかな丘陵 |
登り方 | リフトのみ | リフトor徒歩 |
特徴 | 火口跡あり・お鉢めぐり | 展望デッキ・カフェ・ツツジ園 |
景観 | 雄大な360度パノラマ | 海が間近に見える |
雰囲気 | 静寂・神秘的 | 気軽・フォトジェニック |
どちらも伊東の魅力を引き立てるスポットですが、「大自然の中で静かな時間を過ごしたいなら大室山」「海を見ながらリゾート気分を味わいたいなら小室山」がおすすめです。
大室山に行ったときの情報
- 時期:2025年5月上旬頃(平日)
- 天気:曇のち雨/気温:15~19℃
- 移動手段:車
- 滞在時間:1時間程度
- 費用:1000円
この時の旅行プランは下記をご参考ください。
記事を書いたらリンクを貼ります。
山頂には歩いて登る登山道はなく、観光リフトで山頂まで一気にアクセスできます。山頂をぐるりと一周する「お鉢巡り」は約1kmで、遊歩道も整備されていて、気軽に楽しめるのが魅力です。
そこまで凄くはありませんが、歩くと足腰に来ます!笑
また、山頂は遮るものが何もないので、風が凄かったです!広がりにくい服の方が安心かもしれません。
私が行った時は、5月上旬でしたが、風が吹いていたからか、リフトに乗る前とリフトを降りた山頂で体感温度が全然違い、とても寒かったです。
大室山の見どころと行ってみた感じ
駐車場と入口
リフト乗り場には広々とした駐車場があり、観光シーズンでも余裕がある印象でした。駐車場も無料でした!



駐車場からリフト入り口へ向かう時の歩道に、ポール(コーン?)が立っていて、その案内に「ここから60分待ち」など、列になっている時に待ち時間が分かるようになっていました。
私が行った時は、たまたま空いていたのかもしれませんが、もしかしたらハイシーズンは混雑が凄いのかもしれません。
リフトに乗って空中散歩
チケット売り場で往復リフト券を購入し、リフトに乗って空中散歩。所要時間は片道約6分ほどでした。角度が急に見えるかもしれませんが、リフトに乗っているとそこまで感じませんでした。また、地面も比較的近いので、リフトが苦手な方も意外と楽しめると思います。
風が強いとスカートがふわっとなりがちなので、注意してください笑






リフトでは、途中に写真スポットがあり、機械がしゃべっていると思ったら人がしゃべっていました。よく聞き取れなかったのと機械だと思ってピースしてたら、リフトを降りた時に、すでに写真が印刷されてて、スタッフの方が持って近づいてきたので、かなりビックリしました!笑
機械だと思ってノリでピースしちゃっただけで、有料だったのでお断りしてしまいました。すみません。
山頂デッキと売店
リフトを降りるとすぐにデッキと売店がありました。売場は、麓のリフトのりばの奥にもあります。


山頂売店には、ソフトクリームや牛乳、大室山三福だんごなどの軽食も売っていて、購入後に、デッキにあるベンチで食べられるようになっています。デッキからも大室山の窪地も見られるので小休憩にも良さそうですね!
お椀型のシルエット
大室山の最大の魅力は、その「お椀型」のフォルムです!これほど美しいシルエットの山は、なかなかお目にかかれないですね!大室山の中心で愛を叫ぶすればよかったです笑


フォルムの美しさは、ドローンとか上空から見るともっと綺麗なんだろうなと思いながら景色を堪能しました。
火口をぐるりと歩く「お鉢巡り」
山頂のデッキの横から、ぐるっと一周できる遊歩道「お鉢巡り」があります。火口の縁を時計回りに歩ける約1kmのルートで、ゆっくり歩いても20〜30分ほど。歩道が整備されているので、靴が多少ラフでも問題なく歩けるコースです。ただ、急な坂などもあるので、足腰にはちゃんときました笑







眼下に広がるのは、伊豆高原の街並みや、遠くに浮かぶ伊豆大島、天気がよければ富士山まで見渡せる大パノラマ!
遮るものが何もないので、特に海沿いは風が強く感じました。
大室山浅間神社
大室山は、山自体が御神体として考えられているそうです。大室山の窪みの途中に、浅間神社がありました。

御祭神は、富士山の火山活動を司る女神の木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の姉の、子女盤長姫命(いしながひめのみこと)で、岩石を司る女神とされ、永遠の象徴とされています。また、安産や縁結びの神様とのこと。
浅間信仰は、富士山を遠くから仰げる場所や、火山活動に関わる山々に分社が祀られ、大室山も、火山災害を鎮めるための祈りの場所として祀られたそうです。
立派な鳥居があったのですが、写真待ちの人が多かったので撮れませんでした。残念!
八ヶ岳地蔵尊

八ヶ岳地蔵尊(やつがたけじぞうそん)は、もともとは八体の地蔵尊が奉納されたことからその名前になったそうです。
相模灘を一望できるこの地に、海の安全と豊かな漁を祈願するため、海上安全・海難防止・海運成就を願って、八体のお地蔵様を奉納したといわれています。
鷹羽修行句碑
碑文には、次の一句が記されています。この句は、伊豆の豊かな自然と初夏の光景、そして柑橘の香りが映し出す温かく明るい情景を詠んだものだそうです。
伊豆は 日のしたたるところ 花蜜柑

この句を詠んだ、鷹羽 狩行(たかは しゅぎょう)は、数々の俳句賞を受賞した現代俳壇の重鎮で、伊豆を愛した師の秋元 不死男(あきもと ふじお)と度々伊豆を訪れていたそうです。
この句碑は、1993年(平成5年)大室山を訪れた際、詠まれた一句を記念して建立されたものだそうです。

てっきり鷹匠の何かと勘違いしてました笑
OMUROモニュメント
山頂には、OMUROのモニュメントがあり写真スポットとなっています。


比較的新しそうな感じだったのですが、いつできたかは不明です。
五智如来
五智如来とは、仏教において「大日如来」が五つの智慧の姿として現れた五体の如来像のこと。大室山山頂には、その五体が等身大で安置されています。それぞれ異なる印(手の形)や表情を持ち、訪れる人をやさしく見守ってくれます。


この五体の如来には、実はとても不思議で人間味あふれる伝承が残されています。
1663年(寛文の初め頃)に、現在の神奈川県足柄下郡、当時の相州岩村に住んでいた地頭・朝倉清兵衛の娘が、なんとわずか9歳で身ごもるという異変に見舞われました。そして不安のなかで祈る場所を探し求めたといいます。
そこで朝倉家が選んだのが、伊東・大室山の「浅間神社」でした。安産を祈願したところ、娘は無事に出産。喜びと感謝の気持ちを込めて、家族は山頂に五体の如来像を奉納したそうです。そのことから安産と縁結びの神様として参詣されているそうです。
大室山看板

リフトを降りてから、お鉢巡りぐるっとひとまわりした最後に、大室山看板のフォトスポットがありました。
ちょっとした達成感を味わいながら写真を撮るのに良さそうですね!
火口の中でアーチェリー体験!

リフトを降りてから、お鉢巡りぐるっとひとまわりした最後に、大室山看板のフォトスポットがありました。
遠目で少し分かりにくいかもしれませんが、大室山の火口部分には、アーチェリー場がありました。
1950年代後半から観光地として本格的に整備された大室山では、景色だけでなく体験型レジャーも取り入れられ、その一環として、山麓の火口跡地にアーチェリー場が整備されたといわれています。
道具一式はレンタルなので、手ぶらで行って、初心者でも楽しめるそうで、火山の中という珍しいシチュエーションでスポーツが楽しめるのは大室山ならではですね。
受付は、山頂売店で出来るそうです。
季節イベント
大室山には季節イベントもあるようです。
元旦には、リフト特別運行がされていて、初日の出を見に多くの方がいらしているそうです。先着順の来場者特典や温かい飲み物サービスもあるみたいです。きっと絶景なんでしょうね!
また、毎年2月には「大室山山焼き」が開催されているそうです。一般の方でも、先着順・有料で松明で火をつけられるそうです。山焼きは、もともとは、茅葺用の良質な「茅(かや)」の再生と害虫駆除を目的に始まり、約700年以上の歴史があり、伊東市の風物詩だそうで、山麓から頂上へ炎が駆け上がる様子は圧巻だそうです!